
1. 一年中快適に過ごせる
室内の暖かさ、涼しさを逃がさない

例えば夏、断熱されていない住宅は屋外の熱気がどんどん家の中に侵入し、冷房の効きが悪くなってしまいます。
冬は暖かい部屋の空気が壁や窓、天井、屋根などから寒い屋外に逃げていってしまうため、”夏は暑く、冬は寒い”住宅になってしまいます。
しかし、しっかりと断熱化された住宅は外の熱気・寒気が建物内に侵入するのを防ぐため、少しの冷暖房エネルギーで室内を快適な温度に保つことができます。
室内の温度差が小さい

断熱化していない住宅では、冬場に暖房で暖められた空気は上昇し、冷気は部屋下部に溜まるため「暖房をつけているのに足元が寒い」という状況が起こりがちです。
また、外気の影響を受けやすいので、外壁近くは寒く部屋の中央は暖かいなど、部屋の中で温度差ができてしまいます。
一方、しっかりと断熱化された住まいでは、暖房で暖めた空気が心地よく対流して、室内の温度が均一になります。
隣の部屋との温度差が小さい

断熱化していない住宅では、冷暖房をつけた部屋とつけていない部屋との温度差が大きくなり、暖かい部屋から トイレや浴室など寒い場所へ移動する際の温度差は15℃以上になるともいわれております。
一方、断熱化した住宅では、季節を問わず部屋間の温度差が少なくなり、「温度のバリアフリー」が実現します。
2. 冷暖房費が安くなる
月々の冷暖房費がおトクに

年間を通じて、家庭で消費されるエネルギーの約25%は冷暖房が占めています。
特に冬場、毎日室温を10~15℃高めるために使うエネルギー消費量 は相当なもの。
住宅の省エネルギー基準別に比較すると、高断熱住宅ではH4年基準以前の断熱性能の住宅に比べ、年間の冷暖房費用を約1/3以下に抑えることができます。
断熱性能を高めた住まいほど、冷暖房費が少なくてすみ、健康で快適に暮らすことができます。
冷暖房機器が長持ちする

冷暖房の使用時間や使用頻度が減れば、冷暖房費が安くなるのはもちろん、冷暖房機器そのものの寿命を延ばすことにもなります。
例えばエアコンでは、 少しの稼働で室内の温度が保たれるので、稼働率が下がることで機器への負荷も減り修理や買い替えといった出費も抑えることができます。
また、ストーブや扇風機といった空調機器も使用頻度が下がる、あるいは機器その ものが不要になるなどのメリットがあります。
3. いつもきれいな空気に
汚れた空気を効果的に排出

建築基準法により、すべての新築住宅には「24時間換気システム」を導入することが義務づけられています。
自然換気とは異なり、機械的に室内の空気の入れ替えを行うことで、ホルムアルデヒドなどの有害物質を排出し、シックハウス症候群を防止することを目的としています。
また室内の二酸化炭素濃度を下げる、汚れた空気を排出する効果もあります。
高断熱・高気密化した住まいでは、換気システムの計画的な換気により空気の入れ替えが効果的に行われるため、室内が常に新鮮な空気で満たされます。
ハウスダストを軽減する

生活する中で家事や入浴、人体からなどの発生により室内には多くの水蒸気が存在しています。
水蒸気は室内の温度の低い所で結露を起こし、結露が発生した場所はカビやカビを餌とするダニの温床になります。
カビの胞子やダニの糞が室内のホコリや細菌等と混じり、ハウスダストとして鼻炎などのアレルギー疾患を引き起こす原因となるのです。
高断熱・高気密住宅では「24時間換気システム」により計画的な換気を行うため、汚れた空気とともに余分な水蒸気も排出され、ハウスダスト対策にも有効です。
4. 家族の健康が守れる
心臓発作や脳卒中のリスクを減らす

断熱化していない住宅では、冬の暖かい部屋から寒い廊下やトイレへの移動、また浴室から寒い脱衣所へ移動の際の急激な温度変化により血圧や脈拍が大きく変動する「ヒートショック」が発生するリスクが高まります。
「ヒートショック」は脳卒中や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こす原因の1つとなっており、持病のある方や高齢の方などは特に注意が必要とされています。
断熱化した住宅は、室内の温度が均一になる「温度のバリアフリー」が実現するので、家の中の危険な温度差も少なくなり安心です。
体の免疫力低下をブロック

室温が低いと体温も下がり、体温が1度下がると、免疫力が3割低下するといわれています。
厚着をすればある程寒さは防げますが、冷気を吸い込み肺が冷えることによる、免疫力の低下は避けられません。
免疫力が低下すると気管支炎などの呼吸器系疾患や、アレルギー症状が発生するなど様々なデメリットがあります。
断熱化で室内の温度を暖かく保ち、温度差をなくすことで冬の寒さによる免疫力低下から家族を守ります。
熱中症の危険から守る

熱中症は暑い屋外ではなく室内においても発症します。
光熱費を削減したい、エアコンの風が苦手等の理由で冷房を使わず、暑い室内に居るうちに熱中症にかかるなど、その割合は全体のうち約4割に上ります。
また夜になっても気温が下がらなかったり、建物が溜め込んだ熱が下がらなかったりする理由により夜間にかかわらず熱中症になる危険性もあります。
夏の強烈な日差しをシャットアウトし、少しの冷房エネルギーで室内を快適な温度に保てる高気密・高断熱住宅は、熱中症の発生リスクを大幅に低減します。
5. 家が長持ちする

冬の朝などに、窓枠や壁の表面がじっとりと濡れている「結露」は住まいの代表的なトラブルです。
放っておくと、カビやシミなどの原因になるだけでなく、家の柱や土台を腐らせる原因となります。
結露を防ぐために大切なのは、適切な換気で水蒸気を逃がしつつ、家の中に冷えた部分をつくらないこと。
例えばグラスウール断熱材と防湿気密フィルムで断熱・気密施工した住まいでは、室内の温度ムラが小さくなり、換気も効果的に行われるため、結露に悩まされることがありません。
構造体を腐らせない

結露には表面にできる「表面結露」と壁の内部などにできる「内部結露」があります。
特に「内部結露」は、室内の水蒸気が壁の内側などに入り込んで発生するため気付きにくく、ふき取ることもできません。そのまま放っておくと、住宅の土台の構造材や外壁までも腐らせる恐ろしい被害を招きかねません。
高気密・高断熱住宅では、家の外壁にグラスウール断熱材を入れ、さらにグラスウール断熱材の室内側に防湿気密フィルムを貼ることでこうしたトラブルを回避します。
グラスウールで断熱することによって外気の冷気が室内に伝わることを遮断し、防湿気密フィルムによって室内の水蒸気が外壁に浸透することを防ぎます。
住まいのリフォーム費用を削減
しっかりした断熱・気密施工をすることで内部結露の発生を抑え、建物自体の耐久性を高めることができます。
内部結露により壁の内側が腐ってしまったり、土台などの構造材が腐って大規模なリフォームが必要となり、住宅ローン返済との二重の負担を強いられるといったリスクを避けられます。