道庄野の家(茨城)(「日本エコハウス大賞2024」協賛企業賞)
周辺の風景に溶け込んだ佇まい「道庄野の家」は、住まい手の暮らしに寄り添うエコハウスです。
日本エコハウス大賞2024協賛企業賞受賞作品。
設計前のヒアリングの段階で、建物については高い性能値を求めていましたが、ヒアリングを進めていく過程で、外部との距離感についてはやわらかい印象をお持ちで、ある程度は着衣量や通風等で過ごす生活をしたいと考えていることが分かりました。
外皮性能を高め、これを長期的に持続させることで、外部環境による建物内部への影響の受けにくさは持ちながら、エネルギーを使わずに過ごせるラインが引き上がるような暮らしができる住まいを目指しました。
エネルギーを使わない我慢ではなく、環境の変化や季節に合わせた暮らしの工夫をしながら過ごすことで、エネルギーを使う時間が少なくなる、自然との距離感を考えた住まいです。
仕様構成図・各仕様データ
建物データ
| 所在地 | 茨城県結城市 |
| 工法・規模 | 木造軸組 |
| 延床面積 | 87.77㎡(26.55坪) |
| 竣工 | 2024年4月 |
| 設計 | 株式会社 丸萬建設 |
| 施工 | 株式会社 丸萬建設 |
性能データ
| 1次エネルギー消費量(年間) | 162.5kWh/㎡※暖冷房、除湿、給湯、換気、照明および家電を含む |
| 暖房負荷(年間) | 8.5kWh/㎡ (最低室温20℃) |
| 冷房負荷(年間) | 8.5kWh/㎡ (最高気温27℃) |
| 熱損失係数(Q値) | 1.04W/㎡・K |
| 外皮平均熱貫流率(Ua値) | 等級7(0.19W/㎡・K) |
| 相当隙間面積(C値) | 0.1㎠/㎡ |
断熱仕様
| 屋根 | 住宅用吹込断熱材22K 330mm (マグブローライト) 一部フェノールフォーム断熱材1種2号CⅡ |
外壁 | 外部付加断熱:高性能グラスウール16K 105mm (イゾベール・コンフォート) |
| 充填断熱:高性能グラスウール16K 105mm (イゾベール・コンフォート) | |
| 床 | - |
| 基礎 | ・基礎立上り(内断熱):フェノールフォーム断熱材1種2号CⅡ t60mm ・スカート断熱 (900mm):フェノールフォーム断熱材1種2号CⅡ t60mm |
| 窓 | ・大開口木製スライディングペアガラス ・樹脂窓トリプルガラス |
| 玄関ドア | 木製玄関ドア |
| シート | イゾベール・バリオ エクストラセーフ(調湿気密シート) |
| テープ | イゾベール・バリオ マルチテープSL+ イゾベール・バリオ KB1 |
| 暖房 | 壁掛エアコン 2.2kW |
| 冷房 | 壁掛エアコン 2.8kW |
| 給湯 | ハイブリット給湯システム |
| 換気 | 第一種熱交換型換気 |
設計・施工者より
株式会社 丸萬建設 田㟢 人視氏
エネルギーの消費量を抑える方法として、躯体性能を高めることをベースに建物づくりに取り組んでいます。外気温に左右されない室内環境を作ることができれば、冷暖房のエネルギーを抑えることができ、室内に生じる温度差も解消され、快適な住環境となります。気密性を高めることで換気効率が良くなり、計画的な換気を行うことができるようになります。
このような、建物の本質にある"機械に頼らずに得る高性能"として、半永久的に効果を発揮してくれる断熱材や窓に着目し、長く快適に住み続けることができる家づくりを目指しています。
"長く住む家"の仕上材には、無垢材や珪藻土など、素材が持つ魅力を生かし、時間と共に変化する素材を採用しています。人と同じように家も変化する。時間が経つにつれて味わい深く変化する素材に"愛着"を感じ、そこで暮らすことで生まれる傷などは"思い出"として家に記録されていきます。手入れをしながら丁寧に住むことで、味わい深い魅力的な空間となり、そこに住む家族ならではの住まいとなります。
住宅を計画する際に心がけていることは、住む人に合った空間を作ることです。人によって行動パターンは異なります。何度もヒアリングを重ねることで、その人らしい住まいが形になっていきます。その中で、日射の取り入れ方や遮り方、音環境への対応、住んでからのメンテナンス等に配慮しながら計画を進めていきます。こうして作られる住宅は、1つ1つ違うものであり、住まい手らしい「マルチ・コンフォート・ハウス」になるのではないかと思います。
設計・施工: 株式会社 丸萬建設