Case Study

小平の家(東京)

意匠、温熱、構造 三位一体の家を目指し、 「温熱的に優れた住まいでも、美しさにこだわり、暮らしの安全をしなやかな構造体で守る。」ことをテーマに計画された家

「小平の家」は、東京都小平市で、南・東の2面道路に面し、温熱的には比較的良条件の敷地での計画です。家族構成はこれから就学するお子さんを含む4人家族で、プランには今後の家族の変化に対する可変性が求められました。

計画のポイントは:

  • 敷地の特徴でもある南・東面の豊富な日射を、大開口から取り込む
  • 夏季には、外付けブラインドとがらり戸で、日射遮蔽する
  • 高輝度な直射日光はリビングに取り込み、反射で個室に光を届ける
  • 暖冷房計画は温度ムラが出来ない様に、1種換気と組み合わせる
  • 耐震等級3

 

高性能住宅は性能を重視するあまり、建築の大きな魅力である「空間のつながり、広がり、その見せ方が2番手になっている」と、温熱と意匠は対局と言われることもあります。

そのため「小平の家」は、「意匠、温熱、構造 三位一体の家」を目指し、 「温熱的に優れた住まいでも、美しさにこだわり、暮らしの安全をしなやかな構造体で守る。」ことをテーマに計画されました。

 

仕様構成図・各仕様データ

 

小平の家 平面図

 

建物データ

所在地 東京都小平市
工法・規模 地下1階、木造軸組2階建
延床面積 138.64m2
竣工 2017年9月
設計 株式会社 Eee works 一級建築士事務所
施工 有限会社 埼玉小島建設

 

性能データ

1次エネルギー消費量(年間) 102.86kWh/m2
熱損失係数(Q値) 1.14W/m2・K
外皮平均熱貫流率(Ua値) 0.27W/m2・K
相当隙間面積(C値) 0.6cm2/m2

 

断熱仕様

屋根

フェノールフォーム 40mm +
高性能グラスウール40K 240mm(マグブローDBI工法)

外壁

外部付加断熱:フェノールフォーム 40mm
充填断熱:       高性能グラスウール24K 105mm(マグスーパーイエロー)

基礎 ビーズ法ポリスチレンフォーム 75mm
基礎立上り:外部ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板A種特号 60mm

高性能トリプルガラス樹脂窓、高性能トリプルガラス木製窓

玄関ドア

木製断熱ドア

シート       防湿気密シート
テープ バリオテープ        
暖房 エアコン
冷房

エアコン

給湯

自然冷媒ヒートポンプ給湯機

換気

第1種熱交換型換気

 

設計・施工者より

Eee works 日下洋介氏

株式会社Eee works 日下洋介氏


住まい手の今の生活の延長線上にある『住まい』をベースに提案する。

これをいつも意識しています。

今の住まいの延長線上をベースとして、家族と子供の距離感、空間のつなぎ方を整理し、平面的にも立体的にもつながって行く計画としました。リビングは、大開口を通じ外に設けたもう一つのリビングと繋がり中間領域を作っています。温熱性能の高さが、この大開口、吹き抜け、間仕切りの少ない空間でも温度差のない空間を担保しています

家事の動線は可能な限り短く時短になる様に直線的に動線を計画。水回りを含むプライバシー度の高い場所は来客の目線からも外れる様、配置、間仕切り壁の設置をしました。住まい手の想いに寄り添い 納得いく予算で 浮かび上がる形を磨きあげる。これがEee worksの住まい作りです。


設計: 株式会社 Eee works