マルチ･コンフォート･ハウスの必要条件と設計上の注意点

マルチ・コンフォート・ハウスの性能条件と設計上の注意点について解説します。

年間冷暖房エネルギー需要量（冷房・暖房それぞれ）：15kWh/m2・年以下
年間一次エネルギー消費量： 120kWh/m2・年
壁や屋根の断熱性能： U値　0.1～0.15W/m²K
窓の断熱性能： U値≦0.8W以上の（3層）ガラス（高性能窓で窓とサッシトータルで）
換気装置の熱交換効率：75％以上
気密性能として50パスカル加圧時の漏気回数0.6回以下（相当隙間面積：C値＝0.2～0.3 cm²/m² ）
バルコニーとテラスなどにおける熱橋をなくす構造
良質な室内空気と心地よい音環境

※1、2、5、は固定。その他は地域や敷地条件、設計仕様により異なります。

マルチ・コンフォート・ハウスの気候別仕様基準

寒冷気候仕様（例：北欧）

中間気候仕様（例：ドイツ・フランス）

中間気候仕様（例：ドイツ・フランス）

温暖気候仕様（例：スペイン）

温暖気候仕様（例：スペイン）

各仕様の基本仕様

	寒冷気候仕様		中間気候仕様		温暖気候仕様
	断熱材 U値 (W/m²・K)	厚み（mm）	断熱材 U値 (W/m²・K)	厚み（mm）	断熱材 U値 (W/m²・K)	厚み（mm）
屋根	0.06～0.1	550～650	0.15以下	300～350	0.25～0.35	300～350
壁	0.6以下	400～450	0.8以下	200～250	1.1以下	200～220
基礎 XPS 窓＋窓枠	1.0以下	100	1.0以下	100	1.0以下	100
基礎 XPS 窓＋窓枠	0.5以下		0.5以下		1.3～1.6
熱交換式換気システム（熱交換効率）	第1種		第1種、第3種切替型		第1種、第3種切替型
熱交換式換気システム（熱交換効率）	75％以上		75％以上		75％以上
気密性能：C値 (50パスカル漏気回数)	0.2~0.3 cm²/m² （0.6 回）		0.2~0.3 cm²/m² （0.6 回）		0.5~0.6 cm2/m2 （1.0回以下）
熱損失係数（Q値） (W/m²・K)	0.8		0.8		1.0
年間冷暖房需要量 (kWh/m²・年)	暖房15・冷房15 以下		暖房15・冷房15 以下		暖房15・冷房15 以下
年間一次エネルギー消費量 (kWh/m²・年)	120 以下		120 以下		120 以下

※XPS＝押出ポリエチレンフォーム
※断熱材は高性能グラスウール16kg/m3（λ＝0.038W/k・m）に対する厚み
※年間冷暖房需要量は冷暖房使用の場合は暖房・冷房それぞれが15kWh・m2以下

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